驚きの報道!「デンタルフロス」には医学的根拠はなかった!?
糸で歯間を掃除する「デンタルフロス」。あなたも一度はかかりつけの歯医者さんに薦められた経験はありませんか?
AP通信は、毎日のデンタルフロスの有効性に関しては、あまり科学的根拠はないかもしれないとの報告をしました。
Pssociated Pressは過去10年以上にわたって実施された最も厳しいリサーチを再検証し、歯ブラシの使用のみと歯ブラシとデンタルフロスを組み合わせた使用を比べた25件の研究結果に注目しました。
その結果は驚くべきものでした。それは「デンタルフロスの効果は弱く、信憑性に欠ける」「(効果には)バイアスがかかっている可能性がある」というものでした。
米歯科医師会・米歯周病学会の常識に問題提起する結果に。
米国歯科医師会と米国歯周病学会はデンタルフロスが歯科衛生の重要な部分を担っていると断言しています。しかしそれを裏付けようとした研究結果は、AP通信によると、時代遅れの方法、(検証のための)サンプル不足、そして期間が短すぎるなど、これまでの研究結果に数多くの問題を提起することになってしまったのです。
例えば、ある実験は、なんとたった2週間しか行われておらず─むし歯や歯周病が進行するための期間として短すぎる、とAP通信は指摘します。
大手企業の資金提供で実施されている研究
更にデンタルフロスに関する多くの研究がP& GやJohnson & Johnson等、デンタルフロスを販売する会社からの金銭的支援と計画によって行われていたのです。業界に資金提供されたリサーチ結果が必ずしも企業に都合の良い結果を意図して出しているというわけではありませんが、民間企業が企画し資金提供もした研究は最終的にその企業の理想通りの結果へと誘導されてしまうケースも多いのです。
ワシントンポスト誌は2012年に、これは薬剤も含む多くの健康産業で起こりうる問題だ、としています:
「企業の上層部は自分たちの薬をよりよく見せるためのプロモーションをしようとしています。そして同じ考え方の似た研究者を選びその研究をさせるのです。その結果、彼らの薬は実物よりも良く見える結果を導き出すのです。もしも研究中の薬についてトラブルになりそうな(うまくいかないような)流れになったら、その研究を進めないことができるのです。」
水よりもダイエットコーラの方がダイエット向き?!
例えば、製糖業界(sugar industry)より資金提供され栄養学に関しての研究は、砂糖が影響が引き起こす健康へのリスクを隠す傾向にあります。
実際コカ・コーラ等の飲料会社だけが、水よりもダイエットソーダの方が減量に効果的だという研究に資金提供しています。それと同様に、P & Gが歯の健康を保つ最も良い方法についての検証との利害関係がある可能性があり、彼らは本当に必要か否かは関係なくより多くのフロスピックが売れれば利益が出るのです。
アメリカ政府がデンタルフロスを初めて食生活に関するガイドラインに記載した1979年以来、今年初めてそれが削除されました。政府はAP通信に、ガイドラインに含まれる基準はまだ充分に検証されていないと指摘しています。
デンタルフロスは相対的に低価格で、一般的な歯科患者にとってはリスクも低いので多くの歯科医が異議を唱えないのも不思議ではありません。しかし、言い換えると、それが絶対に必要だということでもありません。